塔南高校「総学の時間」第9回(6月20日)は、「学ぶとは何か?」「学校で何を学んでいるのか?」を考える時間。
次回以降、前回までの授業と異なる流れに突入するため、一旦、それぞれの「学ぶ」を考えていきます。本日の授業は、4〜5人1組での実施です。
まずは、「学ぶ」に対して意識を向ける質問から。
Question<中学生から悩み相談をされました。あなたはどのように答えますか?>
どのように答えるのかを近くの人と話し合ってください。
1つ目の質問「なんで勉強しなきゃいけないんでしょうか?」
たとえば、こんな反応が。
・自分が思っていることをさ~(苦笑)。
・やらんでいいやん。って答えたら? それやと、やらんやん〜。
・勉強しないと、明るい未来がつくれないから。
・義務教育やから、学ぶことが義務なんや。
もう一つ質問が。「先輩はどんなときに学んでいると感じますか?」
・すみません、感じたことないかもしれない。
・授業でやった問題が、家でまた解けたとき。
次は、社会人が「学ぶ」に関してどのように考えているかを知るためのミッション
【社会人アンケート「あなたにとっての「学ぶ」とは何ですか?」】
この質問に対する社会人の回答と理由を見て、自分の納得度やどのように感じるのかをグループで共有していきます。
たとえば、こんなやりとりがされていました。
・回答『自分の夢を叶えるためにすること』
理由『知識が無いと、自分が実現したい状態に近づかないため。』を見て、
「知識がなくてもやれるやん、技術があれば。」
「技術と知識の差って何?」
「え。技術と知識って・・・。」
「技術にも知識は必要ちゃうん。」
・回答『人生そのもの』を見て、
「学ぶことが人生そのものってなるから、がり勉になるからいやだ。」
「学ぶ=勉強ってのは違うと思うな。」
「一番てっとり早く社会のこととか知識とか勉強しようと思ったら学校になるやん。」
「でも、コミュニケーションとか、知識でも学校にはないもんもある。」
「学ぶ」の捉え方が人それぞれ異なることを知り、自分なりの「学ぶとは何か?」を意識したうえで、本日のメインミッション
【学校で何を学んでいると思いますか?】
このストレートな問いを見た瞬間、嫌そうな雰囲気が漂うクラスも。しかし、ワークの方法を説明し、実際にワークを開始すると、ガラッと雰囲気が変わっていきました。
「〇〇で、△△」の形で、まずは個人で考えてから、グループで模造紙に書き込んでいきます。そして、ワールドカフェ方式でグループ移動をし、また元のグループに戻るという形で共有していきました。
たとえば、こんな書き込みがされていました。
・英語で、異文化を受け入れること。言葉の壁を超えたつながり。
・数学で、柔軟な思考。ものごとを数字化する能力。
・国語で、相手の心を読みとる力。問いの穴を突く力。
・理科で、目に見えない世界を知る。研究したいと思う気持ち。
・社会で、地球の問題と向き合う。暗記力アップ!
・体育で、体の使い方。彼女を守る力。
・クラスで、協調性。信頼関係。友情。チームワーク。
・学校行事で、1つの目標に向かって全力で取り組む力。
・部活で、社会に通用する人になるための行い。自分の頭で考えて行動すること。
・書道で、心の清らかさ。
・そうじで、周りを見て気づく力。
・学校生活全体で、恋愛。
・昼休みで、朝早くから自分たちのためにお弁当をつくってくれている親への感謝。
等々
個人で考える時点でたくさん書けている人。個人ではあまり書けなかったけどグループ皆で考えると書ける人。書く内容や表現方法など様々で、それぞれの生徒の個性や考えが透けて見えるワークとなりました。
最後に、3つの質問「学ぶとは何だと思いますか?」「学校の学びは、将来どのように役立つと思いますか?」「今後どんなことを学びたいですか?」に対する自分の考えを書いて、本日の授業を終えていきました。
■学ぶとは何だと思いますか?
・未来への一歩
・自分の人生を豊かにするもの
・感じること。頭でなんとかしようとするんじゃなく、自然にできようになること
・生き抜くための力
・人生すべて
・自分の才能を見出すこと
■学校の学びは、将来どのように役立つと思いますか?
・社会に出たときの常識
・失敗や成功の経験をいかせる
・自分で考え行動すること
・夢を叶えるため
・しんどいことに耐える力、やりきる力
■今後どんなことを学びたいですか?
・自分の将来に必要なこと
・コミュニケーション能力
・社会に出たときに必要なこと
・自分の好きなこと
・礼儀
(ライター:小野利経)