塔南高校「総学の時間」第7回(5月30日)は、相手の話を積極的に聴き、信頼関係を築くために必要な姿勢を学んでいきます。
本日の授業は、机を使用せずに2人1組での実施です。

Question.1<積極的傾聴とは?>
Question.2<信頼関係を構築する方法は?>
まずは、クイズ形式の問題を通して、積極的傾聴に必要な姿勢と信頼関係構築に必要な態度を学んでいきます。

そして、カウンセラーの世界で有名な、カール・ロジャースの来談者中心療法における信頼関係を築くために必要な態度。
①肯定的関心
②共感的理解
③自己一致
この3つの態度を理解するため、あえて逆の態度<聴いていない態度>を体感するワークを実施していきます。

たとえば、こんな聴き手の態度、やりとりが行われていました。
演習1<肯定的関心(否定・無関心の体験)>
・足組みしながら、「ふーん」
・「いらんで、ほんまー」
・笑わない(「笑ってよー><」)
・思わず笑ってしまっている聴き手
・(振り返りで)まんま、普段のあんたやん!

演習2<共感的理解(反感・同情・嫌悪の体験)>
・「引くー!」
・「そんなん普通にできるやん」
・「ちょっと理解できへん」
・「だからなんやねん、ウザい」
思わず「むかつくぅ!」と相手を叩く話し手や相手にすがりつく話し手も。

演習3<自己一致(自己不一致(嘘・偽り)の体験)>
話し手は、「大切にしていること」を話す。聴き手は、話し手が「大切」と発言した回数を相手にばれないように数える。
ばれないようにと言っているのに、指であからさまに数えている人がチラホラ。きっちり数えられている人が多かった様子。

聴き手も話し手も思わず笑いながらわいわい盛り上がっていました。
「でも、これは本当はやらないでください。」と最後に一言。

3つの逆の態度を体感した後、信頼関係を築くために必要な言動を皆で考察していきます。
たとえば、こんな意見が出ていました。
・相槌をしてあげる。
・思っていることはちゃんと言う。
・「ありがとう」を言う。
・相手の意見をちゃんと聴かずに否定することはしない。
・何もしない。(ただ聞く。否定・肯定はその後。)

今度は、本日の主題である「相手の話を積極的に聴く」ことをそのまま体験。ちゃんと聴いてほしい欲求がたまっていたのか、終了と言ってもなかなか話が止まらないくらい盛り上がるクラスもありました。

最後に、感想、学んだこと、これから取り入れていきたいことなどを共有して、本日の授業を終えていきました。
・人と人が関わるときに、受容を意識しながら関わる。
・自分が話している時に、否定とか反感とか、そんなんされたら嫌やな。と感じた。
・人の話を聞くときは、ちゃんと共感してあげたほうがいいと思う。
・何事にも感謝が大事だと思いました。
・話はちゃんと聞いてあげる。目を見てしゃべる。
・友達に好きな話をしているのに、無視されて悲しかった。悲しい気持ちになるしヤメよ。

(ライター:小野利経)

当日の写真ギャラリーはこちら