塔南高校「総学の時間」第21回(1月16日)は、「ニーズを捉えて具体的に考える力をつける」ことを目的とした、1年生「総学の時間」最後となる、5回連続型授業【問題解決力】の第1回目です。

4〜5人で1チームとなり、必要に応じてアイパッドを活用しながらの実施。
はじめに、前回の振り返りを通して、『ニーズ』を捉えて問題解決する意味を意識してから、本日の授業を実施していきました。

本日の内容は、『ターゲットのニーズ予測』
『ターゲット』とは、商品・サービスを販売する顧客層(顧客の定義づけ)のこと。

本日のMissionは、
①「複数の課題の中からチームで1個を選ぶ」
②「ターゲットの具体的な人物像『ペルソナ』をつくる」
③「『ペルソナ』のニーズを予測する」
という流れで実施していきます。

まずは、
①「課題の選択」から!
「中高生が、食べたくなる、使いたくなる新しい商品を提案せよ!」
ということで、提示された複数の商品カテゴリーの中から、それぞれのチームで考えたい商品カテゴリーを選択していきます。
商品カテゴリーは、
「スイーツ」「飲み物」「おにぎり」「スマホアプリ」「LINEスタンプ」「カバン」等々

お次は、
②「ターゲットの具体的な人物像『ペルソナ』をつくる」
『ペルソナ』とは、代表的な架空の顧客1人を作成するもの(顧客の具体的な定義づけ)。
『ペルソナをつくる意味』『代表的な架空の顧客をつくる際の注意点』を学び、
『ペルソナをつくり開発したヒット商品<例>』として、「Jagabee」の例を通して『ペルソナ』をつくる効果を学んだ後、

チームで選んだ商品を販売する顧客(中高生)となる『ペルソナ』の人物像を、ホワイトボードとワークシートを使用しながら考えていきます。
人物像の項目として、「年齢・学年」「性別」「居住地」「性格」「好きな時間」等々を考え、1日のスケジュールも含めてチームで『ペルソナ』をつくっていきます。

たとえば、こんなやりとりが。

<カバンを選んだチーム>
「ペルソナつくるんやって。同い年くらいにしよ。」
「女の子にしよ。部活やってるとか。」
「なんの部活?」
「カバン大きい部活がいい。」
「うーん・・・バスケ部とかカバン重そう。」
「ああ。」
・・・
「お小遣い4,500円。」
「きざむね。」
「4,000円と5,000円の間。」
「バイトは?」
「部活してたら無理ちゃう?」
「あたしの友達、陸上部でやってる子おるで。体力すごくない?」

<スマホアプリを選んだチーム>
「15:20に学校終わるやろ。家まで25分かかるから・・・」
「のんびり屋やから、歩くのも遅いんちゃう。」
「塾。でもちょっとゆっくりしてから行くから・・・16:00から。」
「何時間勉強させる?」
「塾は19時まで。帰ってからごはん食べるから19:30くらい。21時くらいから勉強って、受験生としてはあかんな。お風呂入って20:45から。」

<はじめスイーツを選んだチーム>
スイーツから晩ご飯に変更・・・
「お弁当?」
「金ないって言ってるやん。」
「母子家庭。」
「朝ジョギングして・・・。」
「週5で走ってるのに、休日も走らせるの?きついやろ。」
「レシピは?」
「クックパッドがあるやん。」
「無料のやつ。」
「ジョギングは外したくないな。」
「夜はいいか。自由時間で。」
晩ご飯から晩ご飯セットに変更・・・
「早く、安く、おいしく。」

『ペルソナ』をつくり終わったチームから順次、
③「『ペルソナ』のニーズを予測する」
に突入。
作成した『ペルソナ』の価値観や趣味嗜好をイメージして、「どんなニーズ(満たされるとうれしいこと)を持っているか?」を予測していきます。
先ほどと同じく、「Jagabee」の例を通して『ニーズ』の予測の仕方を学び、『ペルソナ』が「その商品に求めていることは何か?」「どんなことがあればその商品を買いたくなるのか?」を想像していきました。

たとえば、こんなやりとりが。

<レインコートを選んだチーム>
「娯楽がほしい。」
「ああ。」
「電車に一回乗るってニーズちゃうな。」
「うーん。」
「家から学校まで遠くて、自転車と電車で行ってるんやけど、濡れたレインコートで電車乗るときに、早く乾かしたい。」
「じゃあ早く乾かしたいがニーズ。」
「カバンに入れたい。」
「また違うやん。」
「それってニーズ?」
「カバン濡れたくない。」

『ペルソナ』を考える際や『ニーズ』を予測するにあたり、中高生が普段どんなことをして過ごしているのかなど、アイパッドを活用して情報収集しているチームもありました。

次回(第2回)は、アイパッドを活用しながら、「競合商品を分析する」「『ペルソナ』のニーズを満たす具体的な新しい商品を考える」を実施していきます!

(ライター:小野利経)

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