京都市立塔南高校様とNPO法人あすいろによる共同開発「総合的な学習の時間」(以降、「総学の時間」といいます。)授業が、平成29年度入学の1年生普通科6クラスの生徒さん向けに、4月18日から教員の方々との共同実施により開始されました。
1年生で約30回ある「総学の時間」のうち、全27回を共同開発・実施予定です。2年生3学期までをひとつのストーリーとした「正解のない学び」カリキュラム。来年度2年生「総学の時間」の共同開発・実施も予定しています。第1回目授業の様子は後日お届けします。
今回はその特別編。特進3クラス約90名の合宿(4月14、15日)の一部として、一般社団法人ライフナビアカデミー(以下、「ライフナビさん」といいます。)とのコラボにより実施された「正解のない学び」プログラムの一部を紹介します!
実施プログラムは、ライフナビさんが普段大学生向けに実施している「ライフナビプロジェクト」を高校1年生向けにアレンジしたもの。あすいろの理事である坂井がライフナビさんの理事でもあることから実現した今回のコラボ。坂井とライフナビの森さんのダブルファシリテーションです。
(参照 「一般社団法人ライフナビアカデミー」 http://lifenavi.ac)
1日目2時間半、2日目3時間で実施したプログラムタイトルは以下のとおり。
① Meet with me[自分との出会い]
② Creative will[未来の創造]
③ Adventure roadmap[冒険の地図(計画)]
前編では、1日目実施ワーク(①及び②の途中まで)の様子をご紹介します!
まずは、ファシリテーターお二人の自己紹介から。
生徒の皆さんは、今から何が始まるんだ?という様子で、硬い空気が会場に漂っています。
そこに示された錯視の画像「what do you see?(何が見えますか?)」
隣近所の人と話す生徒さんたち。少し柔らかくなってきた様子です。
そして、「今回、何を期待して参加していますか?近くの人と会話してみてください。」との提示が。会話終了後、1人の男の子にマイクが渡されました。
「今話したことを皆に発表してみてください。」
「今まで将来のことについて何回か考えていたけど、今回の合宿で新しい視点の何かを得られるかと思い来ました。」
次は女の子
「まだ大学とかはわかってないけど、自分のなんとなくの夢はあるから、それについて少しわかれば。」
発表してくれた2人に皆からの拍手が。
ここから本番。
【Meet with me[自分との出会い]】の開始です。
はじめの課題は<自分のニックネームを決めよう>
「普段呼ばれているものでも、呼ばれていないものでもいいです。」
それぞれが決めたニックネームを共有した後は席替えタイム!
仲間を探して4人1組になってください。
「できるだけ知らない人と一緒になって席に座ってください。別のクラスと混ざってください。」との指示に従い、これまで話したことのなかった別クラスの人と混ざっていきます。
席替えが完了したグループは、新しい友達のニックネームをワークシートに記載。ここからクラスを超えた新たな交流が始まります。
<多様性を認める>
ワークシートに記載されている19個の質問の中から4個の質問を選び、グループの人と自分のことを話し合う時間が始まりました。
19個の質問に書かれているのは、以下のような質問。
・私が人からされてうれしいこと
・私の得意なこと
・私らしい口癖
・私を一文で表すと
・私の人生最後の様子(何時、何処で、どの様に)
等々
自分のことを話す時間、他の人のことを聴く時間。
発言することに慣れる。感じたことを自由に発言する。
多様な考えが共有されていく中で交流が深まっていきます。
<交流範囲を広める>
ということで、再び席替えタイム!ホストを1人決めて、それ以外の人は別のテーブルへと移動。新しいグループの人と別の質問を選んで話し合い。
もう一度席替え。さっきの席に戻り、
「どんな話が出てきたか。どんな感じだったか。」などの感想をグループでシェアしました。
話し合いの中では、たとえばこんな意見が出てきていました。
☆私のライバル
・親友
・好きな人がかぶっている人
☆私らしい口癖
・ほんまそれ
・あ〜れ
・あ、ほんまや
☆私の思い出(印象に残っていること)
・赤毛のアンを厚毛のアンと間違った
「厚毛って、メイちゃん?(笑)」
ここで生徒の皆さんは夕食に。夕食後は1日目後半。
【Creative will[未来の創造]】の開始
グループの皆で
「2020年3月高校を卒業するまでに、私達が経験していることは?」
「周りにどんな人がいる?」
「どんな経験をして何を手に入れてきた?」
を考え、色鉛筆を使用してA3用紙に描いていきます。
・沖縄旅行
・〇〇大学合格だぁ〜!
・海外に行っている
・サッカーで大活躍
・BBQしたよねぇ〜
等々
ホスト1人を残し、席を変えて他のグループの人に2回シェア。
それぞれが思い描いた未来の経験を皆で共有していきました。
最後に、
「チーム内で最も先導した人」
「チーム内で最も話を聞いてくれた人」
「チーム内で最も援助してくれた人」
をそれぞれ拍手で賞賛。
そして、「チーム内で頑張った自分を労い」
1日目を終えていきました。
後編、合宿2日目は、【Creative will[未来の創造]】の続き。今度は個人の未来を考え、
【Adventure roadmap[冒険の地図(計画)]】その未来へ向かうための計画書を具体的に描いていきます!
(ライター:小野利経)