塔南高校「総学の時間」第6回(5月23日)は、相手の立場に配慮しながら、自分の意見、感情を表現する重要性を学んでいきます。
本日の授業は、3人1組での実施です。

Question.1<あなたの行動は?>
「あなたが食堂で食券を買うために友達と並んでいたら、突然、違うクラスの生徒が現れて自分の先に並ばれてしまった。。。」あなたの行動は?
という問いを通して、Assertionに必要な態度を学んでいきます。

コミュニケーションタイプは、
「I’m OK, You’re OK」「I’m OK, You’re not OK」「I’m not OK, You’re OK」「I’m not OK, You’re not OK」の4つのタイプに分けることができます。

「I’m OK, You’re not OK(攻撃的)」は、自己主張をできているけど相手の立場に配慮できていない。
「I’m not OK, You’re OK(非主張)」は、相手の立場に配慮できているけど、自分のことを大切にできていない。
「I’m not OK, You’re not OK」は、相手の立場に配慮できていないし、自分のことを大切にできていない。

大事なのは、相手の立場に配慮しながら、自分の気持ちを相手に伝えられること。
「Assertion(爽やかな自己主張)には、I’m OK, You’re OK(自分も相手も尊重した態度)が必要です。」との説明が。

そこで、Mission<コミュニケーションパターンを読んでお互いの感想を共有する>
ということで、「攻撃的」「非主張」「爽やかな自己主張」に関するコミュニケーションパターンを読み、その感想の共有を通して、それぞれの違いを学んでいきます。

Question.2<爽やかな自己主張(Assertion)として適切なのは?>
再度、Assertionに必要な態度を押さえたうえで、「具体的に何をすれば伝わるのか」の手法として「DESC法」を学んでいきます。

「DESC法」とは、「Describe=事実の描写」「Express=感情の表現」「Specify=提案の明示」「Choose=行動の選択」のフレームワークを用いた自己主張の方法。
「友達にノートを貸したが、中間テスト3日前になっても返してくれる気配がない。」というシチュエーションのもと、DESC法を用いた爽やかな自己主張をグループで考え、全体に共有していきます。

たとえば、こんな表現が共有されていました。

「D」すぐ返すって言ったやろ。
「E」イライラしている。
「S」はやく返してほしいな。
「C」(ごめん。明日返すよ。)今度から気をつけて。

「D」ごめん。貸したノートのこと忘れてへん?
「E」もう3日前でちょっと焦ってる。
「S」今すぐ返して。
「C」(ごめん。明日返すよ。)絶対約束。次はもうちょっと早く返してほしい。

「D」ノートがまだ帰ってこないよ。
「E」はぁ。もう。返してほしいな。
「S」遅れそうなときは事前に連絡してほしいな。
「C」(ごめん。明日返すよ。)ありがとう。今度から気をつけてね。

「D」もうすぐ中間テストなのに返してくれてないね。
「E」焦ったりイライラしたりしてるよ。
「S」これからはちゃんとノートをとってほしい。
「C」(ごめん。明日返すよ。)次からは気をつけてね。

「D」テスト三日前やけど。
「E」僕も勉強したいな。
「S」借りる期間を教えてほしいな。
「C」(明後日まで貸してほしいな。)ノートをちゃんととっといたらえぇやんけ。

DESC法を用いた爽やかな自己主張ができているグループ、感情がうまく表現できていないグループ、少し攻撃的になっているグループなど、様々な表現が繰り広げられていました。また、「結局、信頼関係が大事じゃない?」と、技法に縛られることなくお互いの関係性に話題を発展させているグループもいました。
発表の合間には、「日本では感情の表現が抜けやすいため、感情を相手に伝えることも意識したほうがいいです。」との説明が。

ということで、相手の気持ちに配慮しながら、主張する重要性を学び、本日の授業を終えていきました。

(ライター:小野利経)

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