☆【授業レポート1】もし高校生がクリティカルシンキングを学んだら……?☆

「実現したい自分の未来を考え伝える力をつける」
こうした想いを胸に、あすいろは「ライフキャリア(生き方)」を考える授業を塾にも届けています。
会場は豊中の曽根にあるスクールIEさんという塾にて3月5日に実施。18名の高校2年生が授業を受けてくださいました。授業風景の一部を紹介します!
全4回の授業のうち、DAY1のゴールはグループワークを通じて「多様な視点で深く考えることを意識できるようになる」「納得感のある会話をすることを意識できるようになる」こと。

自分のライフキャリアを考えるうえで、まずは考え、伝える力をつけることが不可欠。そこで、本当にそうなのだろうか?と、良い意味で前提を批判的に見るクリティカルシンキングの出番です。
とはいえ、普段聞きなれない言葉に、最初は半信半疑な様子の参加者たち。

最初にグループで話し合うテーマは「10代のうちから将来を考える必要はあるか」。
「10代のうちに決めていても変わる」などさまざまな意見が出るなか、
講師の小野さんからこんなヒントが。
「10代って一括りにしても、19歳まであるよね。将来といっても3年後、5年後、それとも30年後を見据えた話なのかといった、『言葉の捉え方』によっても、答えが変わってくるよね。」

そう、あいまいな「言葉」を「定義づけ」して、何に答えることを目的とするのか?という「考える目的」を押さえることが大事。
あいまいな言葉をそのままにして考えると、自分たちが何を考えているのかがわからなくなってしまう。将来を考えるときも、こうした定義づけが役立ちそうです。

その後、「魅力的な学校って?」といった問いを通じて、定義づけの練習をしていきます。
みんな真剣な顔つきになり、クリティカルシンキングの本質へと、着実に近づいていきます。

その後は、自分の頭で考えるための新たな「枠組み」の作り方を学ぶ時間へ。
お題は「第1志望のA大学に入学するための面接に来ています。面接に合格するために押さえる枠組みを考えてください」というもの。
合格の意思決定者である面接官(相手)の立場に立って、どんなポイントを押さえればいいのか「枠組み」を設定していきます。

チームごとの発表では
面接官側からみた「印象」と「常識」、面接を受ける側に立ってみての「努力」と「意思」
というような枠組みを設定したグループも。
もちろん他にも色んな枠組みが考えられます。正解は一つではありません。

その後も、さまざまなお題を通じて、クリティカルシンキングを話し合いの中で学び、思考の幅が広がり、視点が多様になっていく高校生たち。

このようなクリティカルシンキングの武器を身につければ、次の3つの効果が得られるそうです。
「考える目的を明確にし、多様な視点で考えられるようになる」
「必要な情報を整理して抜けもれなく深く考えられるようになる」
「相手に伝わりやすい納得感のある会話ができるようになる」

そのうえで、一番大事なのは、人に共感してもらうために「そもそも自分がなぜそのように考えるのか」という【想い】を伝えること。
これは実現したい未来を切り拓き、協力者や応援してくれる人を増やすうえで欠かせない視点だといえます。

今後の授業のテーマはこちら! 
DAY2 大切にしたい価値観を知る
DAY3 ありたい自分に出会う
DAY4 未来へのストーリーを描く

次回以降は、自分の軸となる【想い】がどこにあるのかを考えていきます。高校生のみなさんにどんな気づきや変容があるのか、お楽しみに~!

【以下は、高校生のDAY1振り返りの一部です】
・どの言葉に重点をおき、議論を進めるかを一度頭で考えてみることを普段から気を付けて生活したいと思います。
・自分の意見に対する明確な理由づけをするようにしていきたいと思った。
・相手の意見も客観的に受け止めたうえで、自分の考え方と比較して考えていきたい。
・もう少し自分の意見と別の立場で考えるべきだった。
・1つの事に対して何が大切なのかということをすぐに口に出せるようになりたい。
・自分の意見がもつ言葉の力を強める。相手をより納得させられるようにする。
・意見をまとめ簡略化し、わかりやすく伝えられるようにしていきたい。相手の意見に対する共感を持てるようにしていきたい。
・自分の進路について、深く考える時間をもうけて、悔いの残らないよう選びたいと思った。

(ライター:松尾美里)

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